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初回商談から提案まで、一人で担う。ソリューション営業に求められる裁量と責任
初回商談から提案まで、一人で担う。ソリューション営業に求められる裁量と責任

製造業の営業支援や図面管理システムなど、製造業が抱える課題に対して複数のサービスを展開する営業製作所。その営業職は、単に決まった商品を提案する仕事ではありません。

お客様の事業や現場の状況を理解し、まだ言語化されていない課題を掘り下げ、最適な提案を組み立てる。さらに受注後も、定例ミーティングを重ねながら、営業戦略やターゲット、アプローチ方法を見直していきます。

今回は、東日本・新横浜拠点を任され、個人としても営業活動に向き合うH.Sさんに、営業製作所のソリューション営業の仕事について聞きました。初回商談から提案、サービス導入後の支援まで一気通貫で担う営業には、どのような面白さがあるのでしょうか。

H.Sさん
ソリューション営業部 東日本営業リーダー
営業製作所への入社後は、営業職として新規顧客の開拓から提案、サービス導入後の支援まで幅広く経験。現在は、自身の営業活動に取り組むとともに、東日本・新横浜拠点の責任者として、チーム全体の目標達成に向けたマネジメントも担っている。約8名のメンバーをまとめながら、東日本エリアのお客様の営業活動を支援している。
目次

    「売って終わり」ではない。営業製作所のソリューション営業とは

    —まず、現在の役割について教えてください。

    H.Sさん:現在は、自身も営業担当として目標を持ちながら、東日本・新横浜拠点の責任者を務めています。個人として成果を上げるだけでなく、東日本エリア全体の目標達成にも責任を持つ立場です。

    普段は拠点のメンバーの活動状況を見ながら、拠点全体としてどう目標を達成するかを考えています。そこにはもちろん自分自身の業績も含まれるので、個人としてどう成果を出すか、拠点としてどう達成するかの両方を常に見ています。

    東日本では、現在も継続して支援しているお客様が多くいらっしゃいます。決して大人数の組織ではありませんが、メンバーと協力しながら、一社一社のお客様に向き合い、営業活動や導入後の支援に取り組んでいます。

    —営業製作所のソリューション営業は、一般的な営業職と比べてどのような点が特徴的なのでしょうか。

    H.Sさん:大枠でいうと、お客様が営業活動で抱えている課題を解決する仕事です。特にEigyo Engineについては、新しい顧客の獲得や販路の拡大など、お客様の売上向上につながる支援や課題解決が中心になります。

    ただ、単にサービスを提案して契約をいただいたら終わり、という仕事ではありません。営業製作所では、自分が新たに開拓したお客様を引き続き担当し、サービス導入後の支援まで一貫して行います。いわゆる営業とコンサルティング支援の両方を担うイメージです。

    お客様のニーズは、半年、一年とお付き合いする中で変わり続けます。最初から一年後までを具体的にイメージして契約されるお客様ばかりではありません。だからこそ、サービス導入後も決められた業務をこなすだけではなく、状況を確認しながら、その時々に必要な解決策を考え、提案し続けます

    最初の提案時点で抱えている課題には、根本的なニーズと表面的なニーズの両方があります。根本的な課題を解決していくという方向性は変わりませんが、お客様の状況に応じてやり方は変わっていきます。実際にやってみて、うまくいったこと、うまくいかなかったことを踏まえながら、プロジェクトの中でPDCAを回していく。そこに、この仕事の奥深さがあると思います。

    課題は、最初から明確に語られるわけではない

    —ソリューション営業では、顧客の課題をどのように見つけていくのでしょうか。

    H.Sさん:課題のヒアリングは、入社する方々が苦労しやすいところだと思います。なぜなら、お客様が抱えている課題は、一社一社異なり、決まった質問をすれば必ず答えが見つかるものではないからです

    課題にはある程度の傾向はありますが、同じ課題を持っていても、お客様によって表現の仕方はまったく違います。だから、営業には、お客様の言葉の背景を考え、本当に困っていることを読み取る力が求められます

    特に重要なのは、お客様がすでに認識している課題だけでなく、まだ明確になっていない課題にも目を向けることです。現時点では大きな問題が起きていなくても、その裏側に将来への不安や経営上のリスクが隠れていることがあります。そうした不安を数字や具体的な状況に置き換え、お客様と一緒に「今、向き合うべき課題」として整理していきます。

    たとえば製造業のお客様の場合、「いい仕事が来ない」「もっといい仕事を取りたい」という言い方をされることがあります。でも、それだけではまだ課題がふわっとしています。

    そこで、まず「いい仕事とは何か」「悪い仕事とは何か」を明確にします。あわせて、なぜ悪い仕事しか来ないのか、なぜ思うような案件が増えないのか、などの原因も整理します。お客様自身も営業やマーケティングの課題を細分化することに慣れていないことが多いので、そこを一緒に言語化していく必要があります。

    —かなり深く入り込んでいくのですね。

    H.Sさん:そうですね。ただ、製造現場の細かな作業手順まで踏み込むというよりは、営業戦略を考えるために必要な情報を、出来るだけ具体的に把握していくイメージです

    その会社には、どのような技術があり、どのような加工に対応できるのか。どの設備の稼働に余裕があり、今後どのような仕事を増やしたいのか。そして、営業活動において何が課題なのか。それらを押さえていきます。

    受注前の商談段階で、活用したい設備や獲得したい案件、営業上の課題がある程度明確になっている場合もあります一方で、まだ整理されていない場合には、対話を重ねながらさらに掘り下げていく必要があります。契約前なのか、契約後なのかの違いはありますが、お客様の強みや生産体制、営業課題について整理するプロセスは、必ず必要になります。

    初回商談で問われるのは、信頼をつくる力

    —初回商談で特に難しいと感じるのは、どのような場面ですか?

    H.Sさん:お客様が最初から何でも話してくださるわけではないことです。悩みを聞くというのは、簡単なことではありません。初対面の相手に、いきなり深い悩みを話す人は多くありませんよね。

    営業代行やコンサルティングに対して、色眼鏡で見られることもあります。製造業のお客様は、形のないものに対してイメージが湧きにくいこともありますし、過去に営業代行を使ってうまくいかなかった経験を持っている方もいます。「どうせ、とにかく多くの企業へ電話をかけるだけなんでしょう」「うちの印象が悪くなるんでしょう」と思われることもあります。

    だからこそ、最初に信頼をつくることが大切です。この人なら相談してもいいと思っていただける土台をつくらなければ、深いヒアリングはできません。

    ——信頼をつくるために、どのようなことを意識していますか?

    H.Sさん:人によってやり方は違います。知識で信頼をつくる人もいれば、落ち着きや雰囲気で信頼をつくる人もいます。若手の場合は、最初から所作や話し方だけで信頼を得るのは難しいので、可愛がられることや、一生懸命さを伝えることも大事です。

    一方で、熱意だけではなく、事前準備も重要です。商談前にお客様はおそらくこういうところに悩みがあるのではないか、と仮説を持って商談に臨む。その仮説をもとに質問したり、早い段階で具体的な提案をしたりすることで、「自社のことを理解しようとしてくれている」と感じていただけることもあります。

    ただ、マニュアル通りにやれば、必ず信頼が得られるわけではありません。相手は人です。そこにこの仕事の難しさと面白さがあります。

    「営業代行」ではなく、データと仮説で提案をつくる

    —営業製作所の提案は、一般的な営業代行のイメージとは違うと感じました。提案づくりでは、どのような情報をもとに考えていくのでしょうか。

    H.Sさん:Eigyo Engine」では、「どの企業にアプローチするのか」と「どのような内容を伝えるのか」の両方を考えます。どの業界・企業にアプローチするのか、どの部署・どの役職にアプローチするのか。どのようなトーク・内容で提案するのか。この二つを組み合わせて企画をつくっていきます。

    たとえば、あるお客様がこれまで自動車業界の仕事しかしてこなかったとします。でも、自動車業界以外の仕事も増やしたいとなると、お客様自身も、自社の技術がどの業界で求められているかまではわからないことがあります。

    その場合は、他社の実績や、お客様の強みに合わせて仮説を立てます。建設機械にアプローチしてみたけれど、求められる製品が大きく、自社の設備では対応しにくかったとしますその場合は、トークではなく選んだ業界や企業が違ったのかもしれない。そうやって検証していきます。

    営業製作所には、業界ごとに発生しやすい仕事や、求められる加工技術などの傾向を整理したデータもあります。そうした情報と、お客様が得意とする加工や対応可能な条件を照らし合わせながら、営業先の候補を考えます

    さらに、似た設備や加工技術を持つ会社を調べ、その会社の取引先を見ることもあります。同じような設備や加工を持つ会社がどこに納品しているのかを見れば、ターゲットの仮説を立てやすくなるからです。

    —数と安さで勝負する営業代行とは、かなり違いますね。

    H.Sさん:そうですね。大分類でいえば営業代行と言われることは否定できません。テレアポ代行、営業代行という見られ方をすることもあります。

    ただ、中身を見ていただくと、単に電話をたくさんかけるだけの会社とはまったく違います。アクションとして電話を使うことはあっても、そこに至るまでのプロセスが全く違います。

    お客様の先入観をほぐしていくことも重要です。過去に営業代行で失敗した方もいれば、必要性は感じているけれど怖くて踏み出せない方もいます。だからこそ、どのようなプロセスで進めるのか、どのようなデータをもとに提案するのかを伝えることが、信頼につながります。

    2ヶ月ごとに検証し、提案し続ける。導入後にこそ営業の責任がある

    —受注後は、どのようにプロジェクトを進めていくのでしょうか。

    H.Sさん:基本的には、2ヶ月に1回ほどの頻度で定例ミーティングを行います。1ヶ月ほど動いただけでは、母数が少なくて判断できないこともあるので、2ヶ月単位でいろいろ試していくイメージです。

    主に検証するのは、スクリプト(営業トークの台本)とターゲットです。今回はAというスクリプトと、1というターゲットに対してアプローチする。その結果、どうだったのかを見る。

    うまくいったのか。ターゲットは合っているけれど、スクリプトがずれているのか。スクリプトは悪くなさそうだけれど、そもそもターゲット先が違うのか。そこを検証します。

    当たっているなら、もっと全国展開していくのか、規模の大きな会社まで広げるのかを考えます。うまくいかなかったなら、ターゲットは変えずにスクリプトを変えるのか、逆にスクリプトは変えずにターゲットを変えるのか、抜本的に変えるのかを考える。これを2ヶ月単位で回していきます。

    —導入後も、常に提案が続いていくのですね。

    H.Sさん:はい。サービス導入後の支援では、小手先の議論になりがちです。だからこそ、「そもそも、どのような課題を解決するために営業製作所を導入していただいたのか」という原点に立ち返ることが大切です

    今やろうとしていることが、最初に解決したかった課題につながっているのか。そこをお客様と議論します。

    もちろん、お客様の要望として試してみたいことがあれば、それは個別の要望として取り組めばいい。ただ、もともとの課題解決につながっていないのであれば、「これは本当に大丈夫ですか」と伝えることも営業の役割です。

    複数のサービスを扱うからこそ、見えてくる課題がある

    —Eigyo Engine以外のサービスも扱う中で、提案の幅はどのように広がっていくのでしょうか。

    H.Sさん:たとえば「Eigyo Engine」で支援しているお客様から、見積もりに関する課題が見えてくることがあります。

    せっかく問い合わせが来ても、見積もりの回答が遅い。理由を聞くと、「同じような図面を以前やった気がするけれど、どこにあるかわからない」「前に似た案件で失注したけれど、いくらで出したかわからない」といった話が出てきます。

    そうすると、図面管理の課題が見えてくる。そこで、「ジーエン図面」のようなサービスが提案の選択肢に入ってきます。

    一方で、「ジーエン図面」は「Eigyo Engine」とは売り方が違います。Eigyo Engineは売上につながるイメージが比較的伝わりやすい。一方、図面管理は効率化の文脈なので、「今もなんとか回っている」というお客様に対して、なぜ必要なのかを伝える難しさがあります。

    だから、どれくらい業務削減につながるのかを具体化していく必要があります。たとえば、図面を探す時間が1日にどれくらいあるのか。それが何人分、どれくらいの時間になっているのか。設計部門に10人いるけれど、実質的にはそのうちの一定時間が探す作業に使われている。そう捉えると、経営課題として見えやすくなります。

    —サービスごとに、求められる営業力も変わるのでしょうか。

    H.Sさん:全然違います。「Eigyo Engine」と「ジーエン図面」では、求められる要素が違います。

    「Eigyo Engine」では、創業者や会社の経営を担う方直接お話しする機会が多いです。そのため、売上や利益といった数字だけではなく、経営者の思いや、会社を今後どうしていきたいのかまで理解することが大事です。過去の経営が厳しかった時期を思い出してもらったり、従業員の給与を上げたいという思いに触れたり、危機感や願いを言語化していくこともあります。

    一方で、

    「ジーエン図面」のようなシステムを提案する場合は、大手企業をはじめ、複数の部署や担当者が導入の判断に関わることがあります。最初に伺った担当者の方が導入したいと思っても、その上司や情報システム部門、現場の理解が必要になります。稟議をどう通すのか、誰にどう説明するのかまで考える必要があります。

    「Eigyo Engine」で培われる営業力と、「ジーエン図面」で培われる営業力は違います。だからこそ、扱える商材が増えるほど、営業として鍛えられる部分も広がっていくと思います。

    夢を見せるだけでも、現実だけでも足りない

    —営業製作所の営業には、どのような力が求められると感じますか?

    H.Sさん:課題を構造化する力は、かなり求められると思います。

    お客様が「いい仕事が来ない」と言ったときに、その言葉をそのまま受け取るのではなく、何がいい仕事なのか、なぜ来ていないのか、どこに原因があるのかを整理していく。そこから提案につなげていく力です。

    もう一つは、夢と現実の両方を見せる力です。現実味ばかりを初期の提案段階で見せてしまうと、なかなか決まりません。お客様に理想の状態をイメージしてもらうことも必要です。

    ただ、夢だけを見せてもいけません。一緒に努力していった先にある理想状態を示しながら、現実的にはまずどこを目指すのか、妥当なラインはどこなのかも伝える必要があります。

    このバランスが、営業製作所のソリューション営業の難しさであり、面白さだと思います。

    一気通貫で担うからこそ、提案に責任が生まれる

    —初回商談から提案、導入後の支援まで一気通貫で担うことの意義は何でしょうか。

    H.Sさん:自分が提案したものに対して、自分で責任を持つことだと思います。

    前職では、売る人と支援する人が完全に分業されていました。売る側は、良くも悪くも売れればいいという面がある。もちろん会社としてはそうではないですが、構造としては歪みが生まれやすいんです。

    営業製作所では、それができません。自分がこう言った手前、その後も見ていかなければならない。自分が提案したことを、導入後も責任を持って追いかけることになります。

    だからこそ、初回商談や提案の段階から、お客様にとって本当に意味のある提案をしなければいけません。そこに一番の醍醐味があると思います。

    —最後に、営業製作所のソリューション営業に興味を持っている方へメッセージをお願いします。

    H.Sさん:営業製作所の営業は、決まった商品を決まった通りに売る仕事ではありません。お客様の課題を聞き、構造化し、提案し、その後も一緒に改善を続けていく仕事です。

    難しさはあります。お客様の課題は最初から明確ではありませんし、製造業の現場や経営者の考え方を理解する必要もあります。サービス(Eigyo Engineやジーエン図面など)によって売り方も変わりますし、求められる力も違います。

    ただ、その分、営業として身につく力は大きいと思います。初回商談から提案、サービス導入後の支援まで一気通貫で担うからこそ、自分の判断が成果に直結しますし、自分の提案に責任を持つことになります。

    お客様の課題に深く向き合い、営業として本質的な力をつけたい方にとっては、非常に面白い環境だと思います。

     

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